ただいま淡路島!3回目の稲刈りはサプライズがいっぱい

2023.11.6
カルチャー

こんにちは!広報委員Kです。2023年10月21日、今年で3回目となる稲刈りのため淡路島へ行ってきました。ぜひ、今年の田植えの様子とも合わせてご覧ください。

晴天の淡路島へ田植えに行ってきました!
こんにちは!広報委員Kです。2023年6月17日、毎年恒例となった淡路島での田植え研修に行ってきました。 この田植え研修と10月の稲刈り研修のテーマは「有機的」と「非言語コミュニケーション」。普段はオフィスでPCに向かい、広告に関わる仕事を...

今回は東京オフィスから12名、宮崎オフィスから2名の計14名が参加し、東京オフィス組は神戸空港から、宮崎オフィス組は伊丹空港から、レンタカーで淡路島を目指します。
全国的に冷え込んだ日で、太陽が出たときと陰ったときの寒暖差はあったものの穏やかな天気に恵まれました。

お世話になるのは5回目の菜音キャンプはもう実家のような親しみさえ感じます。稲刈り・田植え研修に皆勤で参加しているメンバーの中には「ただいまー!」と挨拶する人もいるほどでした。
この日のお昼ごはんは石窯ピザ5種類!焼きたてのあつあつ、自家製の米粉をブレンドしているというもっちり生地のピザをお腹いっぱい堪能し、早速稲刈りに向かいます。

今年は収量を増やすため「大部分を機械で植え、機械でできないところを手植えで補う」という方針で田植えをしました。そもそも植えられる苗の数が増えることと、植える間隔がきれいに揃うことで除草しやすくなり雑草に養分を奪われにくくなるためです。また、稲刈りの際にもほとんどを機械で刈り取れることになることも期待されていました。
意気揚々と田んぼへ出かけていった我々ですが、しかしそこで衝撃的な光景を目にすることになったのです。

田んぼの中央あたりの稲がなぎ倒されているのがおわかりいただけるでしょうか。遡ること約10日、なんとイノシシが田んぼへ入って踏み荒らしたのだそうです。周囲にはそれなりに人家もある場所なのですが、こんなに堂々と出没するものなのか!と驚きました。

踏まれた稲は倒れてしまい、機械ではうまく刈れないということで手で起こしながら刈り取り、まとめて紐で縛っていきます。今回の参加メンバーはほとんどが経験者なので、手際よく進んでいきました。その間に機械で刈れるところを進めて稲架掛けのスペースを作り、棒を組んでいきます。

作業することしばし、ふと空を見上げると…。
「虹だー!!」

みんなはしゃいで写真を撮りまくりました。たまたま虹が見えたというだけのことですが、イノシシ被害にビックリしたりがっかりしたりしていたところだったので、少し気分が上向いたように思います。

稲刈り機を交代で体験しながら、稲刈り機がまとめた稲を運ぶ人、稲架掛けをする人、機械の刈り残しを手で刈り取る人、落ち穂を拾う人、それらをまとめて稲架掛けできるようにする人とそれぞれが分担し、手が足りないところは声をかけあいます。時折休憩を挟みつつ、各自が自分にできること、自分がすべきことを探して作業していきました。

今回の稲刈りは約2時間で終わりました。イノシシに踏まれたところがなければ、もっと早かったのではないかと思います。
今年は熊害について特に報道が多く、毎日のようにニュースで見かけますが、こうした野生動物の被害は正直に言えば自分からは遠いところのこととして感じていました。実際に自分たちが植えた稲が被害にあって初めて、自分ごととして捉えられるようになったと思います。淡路島は自然豊かで魅力的な土地ですが、野生動物と共存することの難しさを教えられました。


キャンプに戻る前に、ガラスハウスで育てていたサツマイモを掘りに行きました。ちょっとさらさらした砂のような土を掻き分け掻き分け掘っていくと、大きなおイモが!「これ思ったより長い!」「こっち根っこばっかりー」と悲喜こもごもの歓声がハウスに響きます。収穫してすぐは甘くないのだそうで、しばらく追熟させてから送ってくださるとのことでした。

お風呂でさっぱりしたあとは、毎回の楽しみであるBBQです。野菜や淡路牛など山の幸はもちろん、真鯛、伊勢海老、鮑など海の幸が毎回絶品です。特に伊勢海老はお刺身と鬼殻焼きで二度美味しくいただきました。

例年、田植えでも稲刈りでも焚き火を囲んで深夜まで語らうのが常なのですが、今年はみんな早々に引き上げて休みました。なぜかといえば、今年は2日目は釣りに行く予定なのです!
初心者組は海の釣り堀「じゃのひれフィッシングパーク」へ、経験者組は磯釣りへ。特に磯釣りチームは午前3時に出発とのことで、お酒もほとんど飲まないという異例の事態でした。

さて、釣り堀チームは朝6時半に朝食をいただき、淡路島の南端近くにあるじゃのひれフィッシングパークへ向かいました。真鯛コースという、その名の通り真鯛のみの生け簀で釣りができるコースです。このあたりの海はとても透明度が高く、蛍光イエローの目立つ餌をつけて下ろすとかなり長い間視認できるので驚きました。が、最初は鯛のいるあたりまで下ろす前に生け簀に同居しているアジに餌を食べられてしまい、あっという間になくなってしまったりもしました。

各々で餌のつけ方や投げ込み方を工夫し、90分の制限時間で合計12匹の鯛を釣り上げることができました!

せっかく釣ったものは美味しくいただかないといけません。お昼ごはんにはちょっと早い時間ですが、併設のバーベキュー場で海鮮バーベキューと洒落込むことになりました。

釣ったばかりの鯛は、半身をお刺身に、もう半身は塩焼き用に準備してもらいました。わさび醤油も美味しいですが、スダチと塩でも絶品です。ご飯に載せてよし、そのまま食べてよし、海の幸をお腹いっぱい楽しみました。
ご飯のあとは周囲を散策したり、併設のドルフィンファームでイルカを見学したりと思い思いに過ごしました。ドルフィンファームのイルカたちは桟橋にやってくる人間をじっと眺めたり、ジャンプを見せてくれたりと楽しませてくれました。

一方、日の出前からスタンバイしていた磯釣りチームはどうなったかというと。

夜が明けたところで一旦キャンプに戻って朝食をいただき、そのあとは神戸空港方面に向かいながら釣れそうな場所を探して移動するという筋金入りっぷり。とはいえ釣れなかったわけではないものの、残念ながら大物はかからなかったようです。

東京オフィス組は神戸空港に、宮崎オフィス組は伊丹空港へそれぞれ向かい、夕方には無事帰宅しました。

最後に、参加者のコメントをいくつか紹介します。

今回、淡路島に行って感じたことは3つあります。

1つ目に、農機の柔軟さと精密さです。
今回稲刈りで扱った農機は、稲を刈る→一定の束で紐を結ぶというものでした。
特に驚いた部分が、複数人の初心者が扱ってるのにも関わらず、私の見た限りでは一度のミスもなく稲を束ねていたところです。
人間がどれだけ道具を自分の体の一部と思えるかは、その道具の柔軟性と正確性に依存するのかなと感じました。
自分がアプリを作っても、10人が使えば10通りの使い方があるので、想定していない不具合は出るものです。
なので、どれだけの努力が農機に詰まっているかと考えると、エンジニアとしても体の一部になるようなアプリを作っていきたいなと思いました。

2つ目に、不規則なコミュニケーションが生まれることです。
これは前回でも感じたことですが、こういった新鮮な体験を共有することで普段生まれないようなコミュニケーションが割とポンポン生まれるなと感じました。
我々は特にスマホやPCが登場し便利になった副作用として、狭く濃いコミュニケーションがとりづらくなっているのではないかと思います。
なので、こういった機会にお互いを知れるというのは現代において考える以上の価値があるのではないかと私は思いました。

3つ目は、淡路島の食べ物は美味しい!ということです!ごちそうさまでした!!!

(中途1年目・男性)

年に2回、淡路島で過ごす時間が、自分の中でリズムや価値観を取り戻す大切な時間になっていると感じました。

ムドウさんが到着したと同時に「おかえり」と言ってくれた事がとても印象に残っています。
もちろん、血のつながりはないけど、家族のもとに帰ってきたような感覚でした。

稲刈りも、初めてきた時は右も左もわからず、あたふたしてどっと疲れた記憶があるのですが、今回は、言葉にしなくてもお互いの動きや空気がわかる感覚があり、スムーズに仕事ができました。言葉ではない何か、非言語のコミュニケーションをできている感覚が、年々増していきます。

また、ムドウさんから、子供達とその親を集めて、「鶏を絞めて食事として頂くまでの工程」を体験しながら教える「命の授業」を行なっているお話を聞いたことが、すごく印象に残っています。

東京にいると、全てが効率化されているので、命を感じる機会が極端に少ないです。

私たちが食している食べ物は全て「命」であり、食事をするということは、その命を背負って生きる責任が生まれるという事だと、知る機会があるだけで、人生の重みや深みが変わってくると思いました。

今回も釣り堀で釣りをしましたが、魚を釣る時にも、命のやり取りを感じます。そのお魚の命を終わらせる瞬間は、辛い気持ちになります。
でも、そうやって命をもらっているから自分たちは生かされているという事、普段自分達がスーパーで簡単に食材を買えているのは、その辛さを誰かが担ってくれているからだと言うことを忘れてはならないと思いました。

仕事においてもそうですが、効率化ばかりに目を向けるのではなく、ちょっとした依頼でも、それを担ってくれる人はたくさんの工程や時間を使ってくれているという事。そういう背景を大切にし、感謝できる大人でいれるように意識して日々を生きていきたいです。

来年のお米を植えるのが今から楽しみです!
今年もありがとうございました!

(18新卒・女性)

田植えから稲刈りまで通しで参加できたのは今回が初めてで、いつもの稲刈りよりも楽しみにしていたのと、稲刈り作業自体はもちろん、落穂を集めるときも勿体ないという感覚を例年より強く感じて取り組んでいることに気づきました。

稲刈りをしながら収穫量が増えていることを実感した反面、イノシシの被害が出ていた部分の実りがあまりよくない様子も見て寂しい気持ちもあり、これからも鳥獣被害が減りはしないであろう現状に何かできることはないのかというのも少し気になった今回でした。
実家でも父が米つくりをしているので話を聞いてみようと思いました。(手伝いも)

2日目、鯛を釣る経験は初めてだったことに加え、みんなでワイワイしながら体験できたことがとてもよかったです。
全く初めてのことをすることが徐々に少なくなってきて、するとしても少人数か一人でというのが大抵なので新鮮でした。
いつも淡路島で合うメンバーとも普段より自然体で触れ合うことができて共通体験を継続することは大事だなと身に沁みます。

菜音さんはワクワクする場所から徐々に落ち着く場所に変わってきていて、宮崎以外でそういう場所ができているのはとてもありがたいなと感じます。
関わってくださった皆様、今回も色々とありがとうございました。

(宮崎オフィス・男性)

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